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DIYと賃貸経営を楽しんでいます
バリアフリーで慢心
とある老人ホームの朝。
もちろんバリアフリー。
デイサービスの車が迎えに来ている。

デイサービス
ばあちゃん達には生きがいだ。
大喜びで送迎車に向かう。
普通に歩けるじいちゃん、いそいそと歩いていく。
歩行器を押したばあちゃん、それに続く。
バリアフリーなので、
遠回りのスロープに向かえば何ら問題はない。

しかし、
バリアフリー。
普段から段差を気にしない。
段差はないという前提で生活する。

がしゃん

音がしたので見てみると
まっすぐに続く4段の階段の下で
ばあちゃんが歩行器の上に倒れている。

たぶん、
じいちゃんに続いて階段へ向かったのだろう。
手からは血が出ている。
高さから考えると
骨折しててもおかしくない。

一番悪いのは目を離した職員だが、
実はもう一つの問題点がある。
それはバリアフリー

バリアフリーに慣れ切ったばあちゃん。
階段なんて考えない。
目の前の送迎車に向かって
じいちゃんに続く。
歩行器のまま階段へ。

バリアフリーの問題点。
①危険予知能力の低下
②足をあげないことによる機能低下
③転倒時のケガの重度化
そして
④バリアフリーによる慢心

この場合、バリアありーだと
常に危険と隣り合わせなので危険予知能力が維持され
ばあちゃんは歩行器を押したまま階段へは行かなかっただろう。
階段はゆるく作られるので、
踏み外しても転倒しないかもしれない。
また、転倒しても
おそらく1段分で済むのでケガも軽くて済むかもしれない。

バリアありーは常に危険と隣り合わせ。
だけど、ケガが少ない。

職員もバリアフリーで慢心してたかもしれない。
バリアフリーは安心が慢心に替わる危険性も。
そして転んだ時。
ケガは大きくなりがちだ。

今回の事故に限って言えば。
バリアフリーだったら起きていないかもしれない。
バリアフリー = 安全 とは限らない。
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